渡哲也さん・・・
緊張でいっぱいだったデビューまもない私に、慈愛に満ちたお心で接してくださった、
それはそれは、素敵な渡さんのお姿が蘇る・・・
「愛子、若いんだから、たくさん食べなさい」と、差し入れのご飯をいつも二人前くださり、
優しい眼差しで、いつも穏やかに微笑んで話を聞いてくださり、
私の19歳の誕生日までもお心にかけていただき、
まだ楽屋のない駆け出しの私に、ご自分の楽屋を提供して下さった渡さんのその度量の深さ、
優しさが私の心の奥深くに刻まれています。
優しく、かっこよく、ご自分に厳しく、素敵な素敵なわたしのお父さん・・・
本当にありがとうございました。
渡さんの娘役で本格的なドラマデビューをさせていただきましたこと、
ご一緒させていただいた時間は、かけがえのない宝です。
渡哲也さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
“渡哲也さん” への2件のフィードバック
西部警察署(旧東洋現像所ビデオ編集センター)
私は、ここでのアルバイトがマスコミに入った原点でした。
徹夜の朝、帰ろうとしたら、玄関に警察の方が緊張した面持ちで立っていました。
3階に戻り、周り階段(正面の円筒形の部分)から正面玄関を覗きました。
赤色灯がパラパラとしたパトカーや覆面車が整然と並んでいました。
「森 ~!撮影があるから奥に引っ込んでろ!」
事務所部長が叫んでいました。
眠いけど仕方がない。
待機所で昨晩の焼きそば残りを食べるか~と思い、そこへ向かいました。
そこの入り口には暖簾がかかっていたので、ヒョいっとかき分けて顔を上げたら
ビクッ! 体が凍り付きました。
サングラスを着けの凄みのあるダークスーツに身にまとった人がこちらを向いたのでした。
おぉ! 尻込みしたら、その凄みのある男がサングラスを取って、
「あ! ごめんなさい。 そこにあった焼きそばいただきました。 ごめんなさい!」
と立ち上がって頭下げたのです。
渡 哲也さんでした。
改めてその人を見てそのすごいオーラで吹き飛ばれそうになりながら、
「あ!いえ、私は食べましたから大丈夫です。」
21歳の夏でした。
圧倒的な男という形容詞がピッタリはまる男性でした。
そんな人がその方を中心に5、6人いました。
皆ゴツイ笑顔でした。
渡 哲也さんとの出会いはその時が初めてで、圧倒的な男というものを見せてくださいました。
巨星堕つの知らせを聞いた時、この時の光景が目の前を通り過ぎました。
私は、渡さんの男の笑顔に、いまだになっていません。
イイお写真ですね。
ありがとうございます。