DIARY

花柳梅静先生

日本舞踊の師匠、花柳梅静先生が旅立たれ、花柳梅静門弟一同でお見送りをいたしました。享年98歳。

お亡くなりになる前日に先生にお会いすることでき、梅静先生の素晴らしい生き様に感動しております。

「死に花を咲かせる」という言葉がありますが、誠に大往生。

柩(ひつぎ)の中で眠る梅静先生のお顔は それはそれはお美しく、本当に少女の如く美しく、今にも花のように舞いそうで

枯れゆき 昇天される その神々しさに はっと息をのみ 胸を打たれました。

私が20代の頃から 踊りのご指導、日常の所作に至るまで、厳しくご指導くださり、

いつも お心にかけてくださった恩情に 感謝でいっぱいです。

メモも録画もせずに、体に染み込ませ、体で覚える。そして 柔軟な心で しなやかであること。

大切なことを先生が身をもって教えてくださいました。

芸能界では数々の俳優さんにも振り付けのご指導をされ、戦時中のお話も聞かせてくださいました。

私は梅静先生の最後の名取として 恥じることのないよう 精進していかねば。

梅静先生、心よりご冥福をお祈り申し上げます。誠に有難うございました。

坂本三佳(花柳静清三)

 

名取の試験の時に梅静先生が結んでくださった花柳流の帯。後見結び。

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