Ethiopia②
首都アディス・アベバから北へ約800km。大地溝帯の地底へ向かう旅の出発点Makale(メケレ)へ移動。19世紀に王国の首都として栄えたティグレイ州の州都メケレは標高2000mに位置する平原に囲まれた都市。
私たちがこれから向かう場所は、とにかくものすごく暑いらしい。地元での暑さ対策はなにがいいのか??キャラバンに必要なものを買い出しするため、メケレの月曜市へ。カラフルなスカーフも沢山見かけるが、壺に入ったバターに女性たちが群がっているのも気になる。私はその壺の中のバターを一口舐めてみた。すると、その場に居合わせたおかあさんたちが、苦虫をつぶしたような顔でわたしを見て、アマハラ語で何か注意している。「それは、食べるもんじゃないんだよ。あーーーぁ、口に入れてしまった。。まったくこの娘ったら・・・。」どうやら、乾燥を防ぐため女性たちが髪に塗るためのバターだったようだ。普通のバターと変わらない気もしたが、言われてみれば、あまり美味しくないバターだったかも?
途中、動物市場に立ち寄った。乾燥した空気に乗って飛んでくる動物の毛、糞、排気ガス・・・。マスクか、ハンカチで顔を覆っていないと喉を傷めてしまう。何百頭と集まっていたのは牛、ヤギ、そしてオスのラクダたち。ここでキャラバン隊に必要なラクダを売買しているのだそうだ。
動物市場から少し離れた場所で昼食。
フールという豆料理。‘スペシャルフール’にすると、卵やヨーグルトのようなものも付いてくるとのことで、スペシャルを注文し、パンと一緒にいただく。
食後にはチャイブンナスプリスを注文。チャイ=紅茶、ブンナ=珈琲、スプリス=MIX
つまり、紅茶と珈琲のミックス。これがとても美味しい!日本で作るのは無理だと言われ、すこしがっかり。でも、だからこそこの土地でしか味わえないこの味を大切にしようと、大事に味わうことができるのかも。
まず、紅茶のスパイスが違うとのこと。うまく分離せず、すぐ混ざってしまうのだそうです。たしかに、お店によって味も千差万別。これほどきちんと分離したチャイブンナに出会えたのはラッキーだったのかも。
食事中、隣のテーブルで食事をしている男性にしきりに話しかけられ、話を聞こうとすると、そばにいたコーディネーターさんに「だめです。相手にしないでください。」と言われた。そして、しばらく食事に集中ことに。すると今度は違う人に声をかけている。どうやら彼はこう言っているらしい。「僕はね、精神を病んでて、それで、病院にいくことも薬を買うお金も無くて・・・」云々。。。
それを聞いている地元のお客は「うんうん、わかるよ。君が精神を病んでいるのは分かるよ。」なんて答えたりしている。
私たちが食事を終え、お会計をしているあいだに、男性はいつの間にか姿を消していた。
無銭飲食!??。
しきりに私たちのそばでおしゃべりをして、さりげなく一緒に店から出て行く。よくあることらしい。だから、相手にしないで。
ということなのか。。
店員さんは気づいていたのかなぁ? だれも何も言わずに店をあとにした。
さて、キャラバンの支度にとりかかろう。